成年後見人申立てのための書類作成

千葉県内N様

ご依頼内容

「高崎に住んでいる元気だった弟が突然交通事故に遭ってしまい、自力で生活することが不可能になってしまった。弟には離婚した前妻との間に子供が三人いるが、現在は音信不通で連絡先も分からない。今後の出費のことや、空き家になってしまう弟の自宅のことなども考えたいが、保険会社や病院とのやり取りで混乱している。どうしたら良いか。」

お話しをお伺いする中で、弟さん(以下、「本人」)と意思疎通を取ることが難しく、今後回復する見込みがないこと、本人は一人暮らしであったこと、面倒を見られる親族は相談者の方しかいないことが分かりました。相談者の方は住まいは遠方だが、月に数回は高崎にいらっしゃることが可能である。しかし、自宅や病院の費用、本人の子供達へ連絡する必要性などを心配しておられました。

KTG高崎司法書士事務所で行った手続きの流れ

  • 1.現状のままでは、本人の預貯金を利用することが出来ないため当面の医療費を捻出することが難しく、また本人の代わりに法律行為を出来る人物がいないので、成年後見制度の利用をご提案させていただきました。
  • 2.相談者の方を第1次後見人候補者、当事務所の司法書士を第2次後見人候補者とする成年後見申立の書類作成を行いました。この際、今回のケースでは相談者の方が後見人に選任される可能性が低いことは十分に説明をさせていただきました。
  • 3.自宅が空き家になってしまうため、郵便物の転送手続を行う。
  • 4.裁判所から当事務所の司法書士を後見人に選任する審判の通知が届く。通知が届いてから、2週間で後見人確定。
  • 5.子供達3人の住所を本人の戸籍から辿り手紙での連絡や、交通事故の件につき弁護士へ保険会社との交渉を委任。
  • 6.本人の通帳の名義を成年後見人名義へ変更して、相談者の方の立替金の清算などを行う。
成年後見人といえども、司法書士はあくまで第三者ですので、医療行為についての同意などは行えません。成年後見人が選任された後も、本人の人としての尊厳を保っていくためには、ご家族やケアマネージャーの方など周囲の方のサポートは欠かせません。